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介入的援助

今日は、4年生の子ども達についてお伝えします。

 

 

私は、1カ月に2回ほど学校に行っています。

新採の先生が、初任研でいなくなるので、代わりに1日教えます。

少ない時間ですが、子ども達と過ごす時間は、とても楽しい時間です。

 

 

子ども達が35人いれば、毎日いろいろなトラブルがあります。

そんなときに使えるのが、親業の方法です。

親業には、「聞く・話す・対立を解く」の三つの柱があります。

 

 

この三つの方法を手にしたおかげで、私は迷うことがほとんどなくなりました。

何かあっても、学んだ方法のどれかが取れるのです。

あきらめるということが無くなりました。

 

 

日常で、1番使うことが多いのは、「聞く」ということです。

 

 

例えば、昨日こんなことがありました。

 

じっとしていることが苦手なA君。

思ったことをついく口に出してしまったり、すぐに手や足を出すので、よくトラブルに

なります。周りの子も不満があるので、ちょっかいを出すことがあり、またトラブルに

なります。

 

音楽室に行く前に、B君がA君に「くず」と言いました。

そこで怒ったA君が、手を出してしまいもめました。

 

やり合っている二人をとめて、話を聞きました。

まだA君は気持ちが高ぶってます。

B君には、あとで話を聞くことを伝え、先に音楽室にみんなと行かせました。

教室では、A君が落ち着かない様子でウロウロしています。

 

ここでA君の気持ちを丁寧に聞いていきました。

 

A「もうBとは顔を合わせたくない!だから音楽にも行かない!」

私「顔を見るのもイヤなくらい、怒っているんだ。」

A「そうだ!Bなんて、いつもいつも俺が何もしていないのに、悪口を言ってくるんだ。」

私「何もしていないのに、悪口を言われるのが、イヤなんだね。」

A「1週間のうち、4日か5日は言ってくる!」

私「4日か5日も言われて、許せないんだ。」

A「もう、Bなんて、どっか行ってほしい。転校してほしい。」

私「B君と一緒にいるのは、イヤなんだね。」

 

…というように気持ちを聞いていくのです。

すると、A君はだんだん落ち着いてきました。

そこで、B君とあとで話を聞くことになりました。

 

 

今度は、私の気持ちを伝えました。

 

私「残りの時間、A君が教室にいて音楽の勉強ができなくなってしまうのは困るな。A君

  もちゃんと音楽の勉強をしてほしいんだよ。」

 「それに、A君が教室にいると先生は心配だから、仕事ができなくなっちゃうんだ 

  よ。残りの時間でこのノートを見て、返したいんだ。」

A しばらく考えていて、「おれは、ノートを配ったり、手伝いをするよ。」

私「音楽室には、行きたくないんだね。」

A「うん。Bの顔を見たくない。」

私「B君には会いたくないんだ。」

A「うん。」

私「先生は、A君に音楽の授業を受けてほしいと思っているんだよね。

  歌ったり、楽器を演奏しているときのA君は、すごく楽しそうに見えるから。」

A「・・・・。」

 

考えている様子。

ノートなどを全部配った後、みんなが教室に帰ってきた。すると、すっと教室を出て音

楽室に行った様子。音楽専科の先生に後で聞くと、音楽室にきたので少しだけ勉強した

とのことでした。

  

その後A君、B君一緒に、話を聞きました。

両方の言い分を交互に聞いていきます。

 

私が、二人の気持ちを言葉にして確認することで、聞いている相手にもその気持ちが伝

わります。そのやり取りを重ね、今後どうするかを決めて、最後はお互いに謝りまし

た。私の気持ちも、ちゃんと伝えました。

 

「イヤなことがあっても、手を出さずに、言葉にして伝えられるようになってほしいこ

と。気持ちを出し合って、仲良くしていってほしいこと。今日は、仲直りができて、う

れしかったよ。」です。

 

 

このやり取りは、聞くと話すを駆使していくものです。

 

 

利点は、

・教師が裁判官になる必要がないということです。

・子どもは気持ちを受け止めてもらえるので、気持ちが落ち着いてきます。

 ですので、どうしたらいいのか、自分で考えられるようになります。

・相手の気持ちを理解することができます。

・教師に無理やりいうことをきかされたという、不満を感じることがなくなります。

・教師に対して、信頼感を持つようになります。

・教師は、子どもが相手のことも考えられることを知り、子どもを信頼できるようにな

 ります。

 

 

こんな日々のやり取りを積み重ねていくことで、お互いの信頼感が深く・強くなってい

くのです。そして、子どもが自分で考える子どもに育っていくのです。

 

 

この対立している両者の言い分を聞いていくことを、親業では「介入的援助」と呼んで

います。介入的援助は、学校では毎日使っています。

効果を実感しています。

 

 

これは、家庭であれば兄弟げんかなど、様々な場面で使えます。

この方法を知っていると、「自分が何とかしてあげなくちゃ!」と気負うことがなくな

り、楽になります。

 

 

先生方に、お伝えできたらなあと思います。

 

 

 

本間 恵