話し合い方 ~勝負なし法~
「勝負なし法は」、これまでにご紹介してきた「わたしメッセージ」と「聞く」方法を
使いながら、6段階のステップをふんで話し合っていくものです。
① 親の思い(したいこと、願い)をわたしメッセージで伝えます。
そして、子どもの思い(したいこと、願い)を、丁寧に聞いていきます。
② 両方の思いをかなえていくための方法を、出し合います。
「それを解決させるために、どうしたらいいかな?」
「できることはないかな?」
と、子どもからもアイデアが出るように促します。この時に大切なのは、「なんでもあ
り」で思いつくアイデアをできるだけたくさん出すことです。
出てきたアイデアに、「これはいいね」「それはだめだよ」などと、評価はしないよう
にします。自由に自分の考えが出せるので、子どもが考え始めます。
③ アイデアがすべて出つくしたら、一つひとつについて、自分が賛成できるか、子ど
もが賛成できるかお互いに、○×をつけていきます。
④ お互いが丸をつけた案に決定します。お互いが同意をしない案は、採用しません。
⑤ 解決策を実行に移します。
いつ、だれが、何を、どのようにするかを、その場で決めて、実行に移します。
⑥ 実際にやってみて、上手くいったどうかを話し合います。
改善すべき点はないか、ある場合にはそれをどうするか相談します。場合によっては、
第1段階に戻って話し合ったりします。
〈勝負なし法の効果〉
このように、考えられる解決策を親子で出し合うことで、たくさんのアイデアが生まれます。
また、子どもも話し合いに参加したうえで決めるため、「無理にやらされている」と感
じることがなく、自分から行動するようになります。親が、怒ってやらせる必要がなく
なるのです。
わが家は、息子が中学受験を決めるときに、この方法で話し合いました。
そして、どこの塾に行くかも話し合って決めました。
娘は、話し合った結果、中学受験はしないことに決めました。
どちらにしても、「自分で決めた」ということが、後々のヤル気につながるのです。
時には、迷ったりするときだってあります。
そんな時には、聞いて受け止めていけばいいのです。
ちゃんと自分でどうしたらいいのかを考えますよ。
時間がかかることもあるかもしれませんが。
でも、この方法で接していると、子どもは行動を自分で考えていくようになってくるの
です。
皆さんは、わが子がどんな人間になってほしいと思いますか?
受験をするなら、その時間を、人間として成長するチャンスにしてみませんか?
本間 恵