3歳の声変わり

今日も能動的な聞き方についてです。

 

 

「3歳の声変わり」って知っていますか?

大人に近づいた子どもの声が変わるのではないのです。

親の声が変わるのです。

 

 

生まれたばかりの赤ちゃんに、親はとても上手に能動的に聞いています。

 

 

赤ちゃんの泣き声が聞こえたら、おしっこかな、おなかがすいたのかな、抱っこかなと

その子の気持ちを考えて、おむつを替えながら、

 

「気持ちよかったね。」

「さあ、取り換えようね。」

「気持ちよくなったね。」

と声をかけたりしていませんか?

 

 

でも、子どもが言葉を話すようになってくると、転んで痛いと泣くわが子に、

「そんなことで泣かないのよ!」

と怖い顔で言うようになってはないでしょうか?

 

 

親の声変わりが始まっているのです。

 

 

もちろん、「子どもがかわいい」という親の気持ちは変わっていません。

ただ、「かわいい」から「甘やかしてはいけない」と思ってしまう方が、多いのです。

 

 

「しつけ」が始まるのもこの頃からです。

トイレット・トレーニング、ご飯の食べ方、お友達との遊び方…。

子どもができるようにしておかないと、「後でこの子が困ることになったら、かわいそ

う」と、親として一生懸命になるからこそ、声変わりをしていくのです。

 

 

椅子の上に登っていた、男の子が、転げ落ちて泣き出しました。

「ダメじゃないの!ケガをするから気をつけなさいって、言ったでしょ!」

とお母さんが言うと、

「転んで痛いのは僕なのに、なんでお母さんが怒るんだよ!」

とワ〜ンと泣きだしました。

 

 

子どもが親に心を閉じてしまう一歩が、こんなところで始まってしまうのです。

 

 

子どもが欲しいのは、「痛かったね。」という一言ではないでしょうか?

「しつけ」その後でもできるんです。

 

 

 

本間 恵